虫歯が無くても歯医者へは通わせた方が良いですか?
2014.03.12
「うちの子は虫歯が無いし、学校健診でもひっかからないので歯医者につれていく必要がない。」と思っているお母様もいらっしゃるでしょう。
しかし、幼稚園から小学校、そして中学校までの歯が生え換わり、永久歯が生えそろうまでの時期には、虫歯があるかどうかを調べる他に、チェックしていかなければならないことがたくさんあります。
【1】顎の骨の中に埋まっている永久歯の確認
永久歯が、顎の骨の中にちゃんと用意されているか知っておく必要があります。乳歯はあってもその下に永久歯の芽がない場合もあります。
また、過剰歯といって 余分な歯がある場合もあります。さらに 歯の芽がどちらの方向に向かって進んでいっているかなどを注意深くチェックすることも、歯が綺麗に生えそろうようにするためには大切なことです。
第2小臼歯が生まれつき無い場合
左右の下の第2小臼歯が生まれつきありません。
永久歯が綺麗に生えそろえていくには、乳歯の下に永久歯の芽が準備されているのか、もともと無いのかを知っておくことが大切です。
【2】歯の生え換わりが順序良く行われているか
歯の生え換わりが順序良く行われているか チェックすることも大切です。
うっかり時期を逃すと、うまく永久歯が生えるよう誘導できなくなる場合もあります。
犬歯が引っかかって生えない場合
このままでは、右上の犬歯が引っかかって生えてきません。
お口全体のレントゲンを定期的に撮ることで、永久歯の生え方、方向などを確認します。
永久歯を正しく生えそろえるため、乳歯を抜くタイミングを間違わないようにし、正しい位置に誘導してあげることが大切です。
第1大臼歯が一番奥の乳臼歯に引っかかる場合
乳歯の歯列の奥に生えてくる第1大臼歯が、一番奥の乳臼歯に引っかかるような方向で生えてくる場合があります。
このようなことが分かれば、この時期に生えてくる永久歯を後ろに押してあげる治療が大切です。
【3】爪を噛む、指しゃぶりをするなどの癖を治す
永久歯に生え換わる年齢になっても、爪を咬む癖、指を吸う癖、飲み込む時しゃべる時に舌が出る癖 頬杖をつく癖などがあれば、この時期に何としても治したいところです。
歯は、内側の舌の力、外からの唇、頬の力のつり合う所に生えそろいます。ですから、良くかめる良い歯並びにしようと思ったら、この時期に誤った癖を治し、舌や唇のトレーニングを行い、正しい舌の動きをマスターし、悪い習慣を治すことが大切です。
舌を挟む癖、指を口に入れる癖
飲み込む時に前歯の間に舌を挟む癖、指を口に入れる癖などで、上下の前歯がきちんと噛み合わなくなります(開口)。
指を吸う癖
指を吸う癖があると、上の前歯が外に出て、下の顎の成長が抑制され、出っ歯になります(上顎前突)。
小学校の低学年から中学年まで頃であれば、下の顎の成長を前方へ誘導してあげ、指吸いの癖をやめることで、歯並びを改善することができます。
舌で前歯を押す癖
受け口(反対咬合)になる原因は特定できない場合もありますが、舌が絶えず下の前歯の後ろを押すため、上の前歯より前方に出て受け口になる場合があります。
【4】歯に対する関心を高め、歯を守る姿勢を身に付けさせる
この時期に、子供自身の歯に対する関心を高め、自分で歯を守ろうとする姿勢を身につけることは、将来にわたって自分の歯を大切にすることにつながります。
定期的に歯科を受診し、新たに虫歯ができていないかチェックするとともに、歯みがきのコツの指導を受けながら、歯みがきの仕方をマスターすることはとても大切です。