【歯周病 11】 歯周病と低体重児出産と早産
2015.01.30
川西歯科医院の衛生士の児玉です。
今回は歯周病と低体重児出産と早産の関係性についてお話します。
低体重児とは、生まれた時の体重が2500g未満の赤ちゃんのことで、一般には未熟児といわれています。 早産とは、妊娠22~36週の間に、通常よりも早く赤ちゃんを生んでしまうことです。早産の原因はさまざまですが、子宮や膣での感染症もそのひとつです。 子宮や膣での感染症によって炎症がおこることにより身体がさまざまな物質を作り出します。その中の炎症物質の中には、子宮を収縮させて出産を促す物質も含まれているため、早産を引き起こすことがあるのです。 重度の歯周病の母親は、早産や低体重児を産むリスクが高いといわれています。これは、歯周病にかかった歯周組織が作り出す炎症物質が血液中に入り込むと子宮を収縮させると考えられています。また、歯周病菌の毒素が歯周ポケットから血液中に入り込むことで、血液の炎症物質を増やすことも関係していると考えられています。 妊娠中は食生活が乱れたり、歯磨きが不十分になりやすく歯周病が悪化しやすい環境を作ってしまいがちです。妊娠してからではなく、その前から歯医者に定期的に来院し、歯周病をコントロールすることをお勧めします。